ベーシックという美しさ

「ナポリのベーシックとは、まさにこの形」を体現出来る、最高に美しいスーツが完成しました。

MICHELE＆shinは一見ベーシックなスーツより、どこかファッションとして着れるスーツやジャケットを多く作ると思われてる方が多いと聞きます。しかしMICHELE＆shinが考えるベーシックはこんな形。ベーシックな中にどこかセンスの光るスーツが最も得意なのです。今回はそんな、ベーシックで美しいスーツも作れる事を自慢するブログです（笑）

MICHELE＆shinが作ったベーシックという美しきスーツを紹介します。

丸く長くがナポリの今からの流れ

ここしばらくの流行であった、「タイトで短い」の流れから「よりドレッシーに」への流れが確定したイタリアスーツの流れ。イタリアスーツがその流れになれば、間違いなく、世界中の紳士のスーツの流れはこの流れになります。

断言します、ドレッシーなスーツが帰って来たのです。

実は今まで、この紳士スーツのドレッシーになる流れの情報をブログなどで少しずつですが、発信していました。しかし、「この流れになるかも？」とか「このサイズ感が今からの予感」とか少し言葉を濁してきました。どこか自信が無かったのです。

しかしイタリアの現状を見て確信しました。間違いなく、タイトで短いスーツはもう終わります。今からはよりドレッシーなスーツが主役になります。

そんな今からの主役のドレッシーなナポリスーツがこんな「丸くて長い」のスーツです。

美しい仕上りです。上衿から肩、そして袖先にかけての丸く立体的な作りは、今からのドレッシーなスーツに求められる最も重要なところ。長く丸く角ばらない柔らかな形が確実にドレッシーに見せます。この形がナポリスーツの基本です。

布生地も素晴らしいカノニコ４ply

このスーツの布生地はカノニコの４plyという布生地を使用しています。このカノニコ４plyの布生地はここ数年、仕立て映えがすると大絶賛の布生地で、張りとコシがあり、更に布生地自体の厚みもあります。作り手側から言えば、これほど作りやすい布生地はありません。本当に作りやすいのです。

悪く言うと、ある程度腕があれば、誰が縫ってもある程度パリッと仕上る布生地と言うことになります。

いつしか日本で言うスーツの仕立て映えが「パリッとしてる」になったのでしょう？本来の仕立て映えといは、布生地本来の素材感を生かした作りを言います。

張りとコシのある布生地はそれを生かし、柔らかい布生地は布生地本来の柔らかさを生かしたドレープ感を生かした作るになります。今、工業製品のスーツが溢れ、それが出来ない事で仕立て映え＝パリッと仕上がりになったのです。どんな布地もパリッと同じ仕上りはテーラーの逃げと言う事なのです。

そんな中このカノニコ4PLYの布生地で作って今回のスーツは4plyの特徴を最大に生かした作りにしています。丸く身体に張り付くような、いわゆる鎧の様な着心地です。こんな素晴らしい布生地は丸く、しなやかに鎧の様に作るのが正解なのです。

ここからカノニコ4plyで作ったスーツを写真で紹介します。

シングル3つボタン段帰りのジャケットです。見てほしいのが上衿から肩、そして腕から袖口までの丸い立体感の作りです。

少し高い位置のバルカポケットがMICHELE＆shinのスーツと分かるポイントです。

ハイゴージでゴージでラインは5㎝　ラペル幅は10㎝　ラペルカットはストレートカットで。

ポケットフラップは6㎝が今のナポリです。

柔らかで立体的な肩付けはMICHELE＆shinの特徴のマニカマッピーナ。

パンツはアウト2タック　ボタンフライでよりクラッシックに。

今回はベーシックな中にどこかセンスの光るMICHELE＆shinスーツの紹介でした。ナポリスーツの美しいベーシックはこれです。是非参考にして下さい。