ミラネーゼとマニカとダブルステッチと
ミラノスーツを代表するミラネーゼスタイルのフラワーホールとナポリを代表するマニカマッピーナ、そしてイタリアスーツと言えばハンドのダブルステッチ。イタリアスーツのいいとこどりのMICHELE&shinのイタリアスーツですが、これを作れるまでには結構な苦労がありました。
イタリアは元々城壁に囲まれた城壁都市の集合体で、都市毎の対抗意識は日本とは比較にならないと感じます。特に南と北の対抗意識はかなり激しい感じです。セリアAの試合なんかでもこれは顕著に出てきて、ナポリ対ユベントスなんてヤバいヤバい。今は想像するような、暴力的な応援は少なくなってきましたが、意識はかなりヘイトです。
MICHELE&shinスーツはナポリ製
MICHELE&shinのスーツはナポリで職人が一つ一つ作るスーツです。なので職人のNAPORIスーツに対する意識は特別な物があります。
その昔「ミラネーゼのフラワーホールでMICHELE&shinのスーツは作ろうぜ」と提案した時の、職人の抵抗意識がめちゃくちゃ高かったのを覚えています。「このフラワーホールはミラノの奴らのスタイル・・・俺たちのボタンホールはこれだ。」と今までボタンホールはを頑固として譲りません。「いやいや、他にNAPORIの高級サルトリアもミラネーゼスタイルのフラワーホールを採用してるぜ。」とすったもんだ・・・。めんどくさい奴らです。
しかし奴らも、良いものは良いと認める性格。すったもんだの結果MICHELE&shinのスーツはミラネーゼスタイルのフラワーホールになることに。めんどくさい事に価値があるのです。
イタリアスーツのこれだけは外せないポイント
イタリアスーツのでこれだけは外せないポイントが数多く存在しますが、これはぜひ参考にして欲しいのが、ミラネーゼとマニカとダブルステッチです。
まずミラノスーツに代表される立体感抜群のフラワーホール。
この立体感は見る者を引き込みます。
次にハンドのダブルステッチです
これもNAPORIスーツの代表的なディテールです。このステッチも遊び心がないといけません。機械的な手縫いに見せるステッチでは綺麗すぎて、味が出ません。手縫いのダブルステッチ、これもイタリアンスーツの醍醐味です。
次にマニカマッピーナの肩付け。
柔らかく丸く、付けるシャツ袖とも言われる肩の付け方です。しかしただシャツの様に付けるだけでは、NAPORIスーツにはなりません。上衿から肩先のラインにかけて落ちてくるラインが必要なのです。このマニカマッピーナの肩付けもイタリアスーツの大きな一つの特徴です。
クラッシックなイタリアスーツのディテールはまだまだ沢山あります。今度詳しく紹介します。
さてここからは作品の紹介です。紺のリネンで作成したイタリアらしいスーツです。
紺のリネンだ作成した、ダブルブレスト、6ボタン4つ掛けのスーツです。
アウトパッチポケットで遊び心を出してます。
美しく弧を描くラインのラペルです。
パンツはアウトワンタックで。ベルトレスサイドアジャスター仕様で。
この凝った悪目立ちしないディテールがMICHELE&shinの自信です。
ダブル幅は5cm、今はこの寸法が欲しいです。
最後に、いつもはケンカばかりですが、仲の良いところもパチリ。
さて今回はイタリアスーツの拘り満載のスーツの紹介でした。
ぜひ参考にして下さい。