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MARINI&NICORO / MICHELE&shin

2024年10月26日

映画のワンシーンを切り取ったような写真です。背景は写っていないのに、なぜかイタリアの匂いが漂ってきます。不思議です。

この日も普段通り撮影をしようとしたところ、MARINIとNICOROの二人から「ミケーレ、今回の撮影は俺たちが普段、実際にどんな感じでMICHELE&shinを着ているのかを撮ったほうがいいんじゃない?」との提案がありました。どいうことかと尋ねると、「MICHELE&shinのスーツやジャケットを着てこの街を歩くのは本当に楽しいんだ。特にここフィレンツェは、世界中から観光客が押し寄せてくる街だから、そんな観光客から『イタリアンジェントルマン、一緒に写真を撮ってくれないか?』ってお前が作ってくれたスーツを着ると、よく言われるんだ。だから、そんな日常を撮ろう」とのこと。

嬉しい言葉です。イタリア紳士服界で超有名な二人からそんなことを言ってもらえるなんて。MICHELE&shinの目標であり夢であった、「イタリア本国でイタリアンジェントルマンが本当に着て楽しむスーツを作りたい」が少しずつ現実になってきたような気がします。歳を取ると涙腺が緩むのか、嬉し涙で薄っすらと目の前のレンガ作りの景色が歪んで見えます。本当に歳を取ると涙腺が緩みます。でも本当に嬉しい話です。

今までの撮影を振り返ると、いつも二人に作った服を撮る際は、イタリアでもよりイタリアらしい場所を選んで撮影していました。どこか記念写真のようになっていた気がします。よし、今回は「MICHELE&shin / MARINI&NICORO」ではなく、「MICHELE&shin / ITALIA / MARINI&NICORO」の撮影でいこう。

そうして、MARINIとNICOROのために作ったスーツとジャケットをフィレンツェの街で撮影することにしました。

今回2人に作ったスーツとジャケットは合計6着。どれもイタリアの街に映えるイタリアンジェントルマンの香りが漂う仕上がりです。今回はその中から、大柄グレンチェックのコートと紺のスーツのスナップをご紹介します。

撮影したのは、フィレンツェに行ったことがある人なら多分訪れたことがあるであろう、フィレンツェ中央市場です。フィレンツェの中心に位置するため、本当の中心部に住んでいる人はここを利用します。実はフィレンツェの街全体はかなり広く、よく紹介されているフィレンツェは本当の中心部だけです。観光資源は市内中心部にコンパクトにまとまっていて、歩いて観光できる距離感です。

フィレンツェ中央市場の2階にはなぜか観光客に人気のフードコートがあります。正直なところ観光客向けの味で、金額もそんなに安くはないのですが、多くの外国人で賑わっています。1階のイタリア市場の雰囲気を楽しみながら、2階で軽くピザを食べるのは現地感が味わえるかもしれません。もしフィレンツェに行く機会があれば、ぜひ立ち寄ってみてください。

観光案内はさておき、コートを紹介します。

MICHELE&shinオリジナリティファブリックのコートです。大柄グレンチェックはイタリアの街並みに映えます。最近、二人のお気に入りであるポロコートでデザインしました。ややロングな丈感がクラシックな印象を与えます。少しネップのある素材の良さが伝わるでしょう。

中央市場を出ると、すぐに露店街が続きます。

また、二人に作ったスーツとコートの撮影も他に行いました。それも素晴らしいので、次回のブログで紹介したいと思います。少しでもイタリアとMICHELE&shinの雰囲気を感じてもらえたら嬉しいです。

今回は「MARINI&NICORO / MICHELE&shin No.1」のブログでした。