いい加減なナポリ人も、ここまで来ると好きになる。
日本人のイタリア人に対するイメージは、多分、「いい加減で、女好き」ではないでしょうか?
しかし、実際のイタリア人は、みんながみんなそんな事は無く、割と真面目な人が多い印象です。いや、真面目と言うよりかは、良い人が多い印象かな? そんなイタリアでも南イタリアの気質は、まさに日本人が思う通りの気質で、「人生を豊に生きる」をもっとうに生きています。よく何の為に仕事をするの?と聞くと、バカンスを楽しみ、美味しい食事をし、家族とハッピーに暮らす為だよ。と返事が帰って来ます。そんな人生を豊に生きようとするナポリ人ですが、この男は少し度を越してます。本当に自分勝手で、めちゃくちゃいい加減。ここまで来ると、反対に好きになります。
そんな男が、昔からMICHELE&shinのスーツを作ってる、アンドレア ロンバルデイです。
いつもの事だけど今回も。
今年の夏、アンドレから又、急に「ミケーレ、スーツ作ってくれよ。PITTI UOMOで着たいんだ。」と。それも、日本で言う、ラインみたいなのもで、ヨーロッパではワッツアップと言うアプリケーションがあるのですが、(ヨーロッパの人は、ほとんどこのワッツアップを使っています。)そのワッツアップに、英語のボイスメッセージが入っています。いつもこいつは文字を打つのが、めんどくさいらしく、ボイスメッセージで入れてきます。聞き取りずらい・・・
一瞬だけわざと無視していると、また聞き取りずらいボイスメッセージで「ミケーレ愛してるぜ、元気してる? お前のスーツをPITTIで着たいから是非とも作ってくれよ。お前のじゃあないとダメなんだよ。」みたいなチャラい感じで機嫌をとってきます。
なかなかいい出来でしょう。
なのに、こいつはPITTI UOMOに来ないという。(笑) 「お前来ないのか?」と聞くと、「今回ミラノ出張で忙しいからね。」と。じゃあ注文するな、と思いつつ、ナポリでスーツを渡す事に。
「アンドレ、今回のスーツはこれな。」と渡すと、「ブラボー、ミケーレ、最高にカッコ良いじゃん、サイズ、デザイン、ファブリックどれも最高の感じだ」と・・・・。全く悪気の無い感じです。普通無理してお願いしたのが分かってるのなら、この返事は無いはずです。決してナポリ人が全てこんな奴らばかりじゃありません。こいつは特別なのです。ナポリ人のここまで来ると反対に好きになります。
アンドレお前のこの感じが好きだぜチャオ。
今回のスーツはアンドレア ロンバルディーのスーツの紹介でした。
いい加減な奴だけど、僕は好きだぜ、アンドレ。