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本物のクラシックナポリへの道(1)

2024年05月31日

本物のクラッシックナポリへの道(1)

何故かロンドンハウスからしか語られないナポリスーツ?

イタリアを代表するスーツと言えば、イタリア南部、ナポリで作られる「ナポリスーツ」を思い浮かべる人は少なくないでしょう。間違いなく、世界最高の色気で男を包んでくれる洋服です。そんなナポリスーツですが、何故か日本では「ロンドンハウス」と言う、一軒の伝説的なショップからの歴史しか語られません。今回のブログは僕も知らなかった、現地職人から聞いた本当のナポリスーツの歴史をここ数回のブログで書きたいと思います。

知らない事が多すぎる

この MICHELE&shin のブログは、他のサイトや記事をコピー&ペイストする事はまずありません。それはブログを書き初めてから暫くしてから気付いた、「昔、誰かが書いた記事のコピー&ペイストの情報ばっかりで、特にイタリアの紳士服の情報は現地イタリアで直接見たり聞いたりした本当の情報が全く無い」という違和感からでした。「自分が現地で聞いたり、体験した事は多少間違ってる情報でも意味がある。」との信念の元、この MICHELE&shin のブログは書いています。そんな中、職人から何気に出た、こんな言葉から今回のブログは始まります。「ミケーレ、何故、日本からのシングルブレストのオーダーは3つボタンの段返りばかりなんだ?」と。・・・・自分からすると、ナポリスーツのシングルブレストは3つボタン段返りが基本の形だと思っています。「え?・・・ナポリスーツのシングルブレストは3つボタン段返りが基本の形ではないの?」と聞くと「何を言ってるんだ・・・ナポリのシングルブレストは2つボタンだよ」と。「いつも日本のオーダーは3つボタン段返りばかりで、日本人がこの形が好きなのかと思ってたよ。」「いやいや絶対違うよね・・・ナポリスーツは3つボタン段返りでしょう?」・・・。「いやいや違うよ2つボタンだよ。」

「いやいや違うって。」・・・「しかし相変わらずお前はしつこいな、違うって、ナポリスーツは2つボタンなんだよ。」

目から鱗が落ちるとはこの事です。知らなかった・・・・。本当に知らなかったのです。

いつからか僕の中で、ナポリスーツのシングルブレストは3つボタン段返りが最もクラッシックで基本のデザインだと強く思い込んでいたのです。衝撃で反省です。イタリアにいても、本当に知らない事が多い事が多いのです。

「もう一度ナポリスーツの歴史を教えてくれよ。」と言うと「ミケーレがやってる事で、ナポリ人からすると不思議な事がいっぱいあるんだ。昔からのクラッシックナポリを教えてやるよ、そしてその理由もね。」とやたら上から目線で言ってきます。チョット気に障りますが、勉強勉強です。(笑)

ロンドンハウスからしか語れらないナポリスーツ

ナポリキアイア地区の美しいアパートメントです。

ナポリの下町の風景

そこで MICHELE&shin の職人や地元の伝説と言われる人達に色々教えてもらう事に。そこで言われたのが、「ナポリスーツの歴史は本当に古くからある、でも今みたいな感じではなかったんだ。普通に地元の人が着る物だったんだ。そこを世界的にしたのがあのロンドンハウスじゃあないかな?彼らの作る物は最高のクオリティーだと思うし、自分達からすると法外に金額も高い。だからナポリ人でも超特別な連中しか着ないと思うよ。それと彼らは圧倒的にコマーシャルが上手くて、僕ら田舎のナポリ人とはチョット違うんだ。」「ミケーレ・・・ロンドンハウス以前からある、本当のナポリスーツを教えるよ」と。

何故かロンドンハウス以降しか語られないナポリスーツですが、それ以前からナポリスーツは存在します。

長くなったので、これぐらいにします。

次は本当のクラッシックナポリスーツのデザインを書きたいとおもいます。

今回から数回のブログはナポリスーツ好きにはたまらないブログになると思います。

楽しみにしといて下さい。